2つの疲労
運動による疲労
この言葉を聞くと、多くの方が筋肉をイメージすると思います。
もちろん、筋肉を使えば、筋肉に乳酸などの疲労物質が蓄積します。
でも筋肉と同様に内臓にも疲労が溜まります。
内臓に疲労と聞くとイメージが湧きにくかもしれませんが、
夏バテを想像してもらうとわかりやすいかもしれません。
運動の強度や気候にもよりますが、内臓にも必ず疲労は蓄積しています。
ここで1つ覚えていてほしいことは、内臓が疲労すると下垂が起きるということです。
内臓にも適正なポジションが存在します。
しかし、疲労が蓄積してしまうと内臓の位置が下に下がってしまいます。
ぽっこりお腹も内臓の下垂が原因です。
運動を頑張ってる人は腹筋が発達しているので、そこまでお腹が出ることはありません。
でも、内臓が下垂してる事実に変わりありません。
この内臓下垂が起こると、何が問題かと言えばインナーマッスルが上手く使えなくなってしまうことです。
内臓は沢山の膜で覆われています。
腹膜や腸間膜、胃の大網など複雑な膜構造に覆われています。
この膜の一部が、インナーマッスルと連結しています。
内臓が下垂すると、この膜も引っ張られてしまいます。
膜にかかったテンションがそのままインナーマッスルを引き込み正常に働かなくなってしまいます。
インナーマッスルの役割
インナーマッスルの役割で大切なのは
姿勢を安定させる働きがあるということです。
例えば、右手を挙げる動作をします。
この時スムーズに右手は上がると思います。
なぜスムーズに上がるかと言えば体幹が安定しているからです。
これが、玉乗りをしているような状況や足場が不安定な状況で右手をあげようと思うと必ず力みが生じてしまいます。
姿勢が安定していない状況で、無理に体を動かすと余計な力みが生じ、正しく関節を動かすことができません。
無理な動きの継続により、体に痛みが生じてしまいます。
筋肉をマッサージしたり
電気を当てたり
様々なアプローチをしても痛みがなかなか改善しない場合は、一度内臓疲労によるインナーマッスルの筋力低下を疑ってみて欲しいです。
インナーマッスルを鍛えればいいの?
インナーマッスル筋力低下と聞くと、トレーニングで鍛えれば改善すると思われがちですが、
実は、そうではありません。
インナーマッスルが正常に働くには、内臓が本来の正しい位置に戻ってくれていることが必要になります。
内臓下垂が起こっている状況で、無理にインナーマッスルを鍛えてしまうと、症状が悪化する場合があるので要注意です。
- 1番に内臓の疲労を抜いてあげること
- その次にトレーニングを行う
この順番は大切にして下さい。
内臓疲労を抜く方法
内臓疲労を抜く方法ですが、もちろんこれで全て解決する訳ではありませんし、合う合わないもありますので、試してみてよければ続けてみて下さい。
入浴
入浴により、内臓の循環を良くします。また浮力の力を使って内臓が本来の位置に戻りやすくなります。
そしてこの時にオススメの入浴方法が、真暗な状況で湯船に浸かるです。
お湯の温かさや、皮膚感覚が鋭くなるので、リラックス効果が格段に跳ね上がります。
出来れば脱衣場の電気も消して、暗闇の中でボーッとしてみて下さい。
上を向いて口をポカーンと開ける
内臓の始まりは口腔です。つまり口が内臓のスタートです。
口の周りを緩めることで、自律神経の副交感神経が働き、内臓の動きが活発になります。
軽く上を向き、口をポカーンとあけて、出来れば舌の力を抜いて下さい。
あくびをするように、力まずリラックスして行って下さい。
座った状態より立った状態で行うと、より効果的になります。
唾液が出てから食事を食べる
これは内臓疲労を抜くというよりは、内臓に負担のかけない食事の仕方になります。
食べ物を溶かすには、胃液が必要になります。胃液は胃酸と胃を保護する粘液の2種類があります。
口の中が唾液で満たされた状態が、胃が粘膜で保護されたサインになります。
口の中が渇いた状態で、食べ物を食べてしまうと、粘膜で保護されていない状態で胃酸が出てしまうため、胃を傷つけてしまいます。
胃潰瘍の要因にもなったりするので、食事の前に10秒数えるなどして口の中が唾液で満たされる時間を確保して下さい。
まとめ
- 内臓疲労がインナーマッスルの低下を引き起こす
- インナーマッスルが低下すると、体の安定性が無くなり、関節を正常に動かせなくなる。
- 無理な動きの蓄積により、痛みが発症してしまう。
- インナーマッスルのトレーニングの前に、まず内臓疲労を抜いてあげる。
今回の内容はいかがでしたでしょうか?
少しでもお役立てれば幸いです。
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なかひら整骨院でございます。